大気にある分子は
光、酸素との反応や別の経路で、様々な化合物に変換されるとともに、それらは反応前の化合物とはかなり違った特性を有する場合もある。ただしこれらの生成物は、リスクアセスメントの要素にはほとんど含まれていない。この課題を解決するために研究者らは、新たな方法を考案した[1]。すなわち実験室での研究、環境スクリーニング、さらにコンピューターモデリングを、大量に生産されている化合物に適用することにした。まずフロー反応器を使って市販品化合物から光酸化生成物を発生させた。ついでそれらの誘導体を高分解能質量分析装置で同定し定量化し、実際の大気のサンプルでそれらを探索した。これによって得られた全てのデータをコンピューターモデルに入れることができ、それぞれの化合物の環境リスクを予測することが可能になった。今回この手法を有機リン酸エステル難燃剤(OPFRs)に適用したが、さらに物議を醸しているプラスチック添加剤であるビスフェノールAにも適用したいとしている。
新たな枠組み、がワークしている。
[1] Chemical & Engineering News, 2021 December 13/20, p. 8.
DOI: 10.1038/s41586-021-04134-6
22.1.2
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